性文化とエロスの冒険

タブー視されがちな「性の世界」「性文化」に光を当てる。

彼とホテルでゲーム!






「ねぇ、気分を変えて休みだし、ホテルへいかない?」



という突然の彼女の申し出に彼は驚いた。



 「久しぶりだね」


と、彼は笑みを浮かべながら同意した。



 内心は、笑みどころではなく、うれしくてうれしくてたまらなかった。


 彼女から誘われたことが、彼にとっては刺激的だった。



 もう、心の中は狼どころか、夜行性で夜に活躍する豹(ヒョウ・動物)の


イリオモテヤマネコに変身していた。




 二人で体をくっつけあいながら、時々、抱き合い腕を組んでラブホテル街を歩いた。



 彼にとってはすることは同じなので、どこのホテルでもよかったが、大切な彼女であり


女性は雰囲気を大切にするので品位のあるとこはないかと探した。



 ラブホテルに品位などあるのだろうか?



という疑問が彼の頭をよぎった。


 


 しかし、あの時のようなホテルには泊まりたくない。


 
 あのホテルとは下町の人通りの少ない暗い場末にある木造のホテルで、


部屋は、ビニールクロスの壁が茶色く汚れ、隅の方はカビがはえ、黒くなっている。


壁にかかっているコピーの絵は、斜めを向いている。


 


 バスルームは薄汚れをし、バスタブに毛が落ちている。


 いかにも不衛生そのもので、伝染病や性病にうつるのではないかというところであった。



 
 明るい現代的なホテルに入室した。


 シティホテルと変わらない雰囲気であった。




「明るくていいホテルだね」


というと、


 「うん、本当にね!」


と喜んでくれた。



 ダブルベットの前に大きな鏡があった。


 それが非常に印象的であった。



彼が、


 「早く、ベットにおいでよ」


と、彼女に言う。


 彼女は、内心、


 「うれしいけど、彼とはけっこう、長いお付き合い、彼のことは夜のことも身に染みるほどにわかっているし」


と、思う。



 そこで、彼氏に、


 「ね、ゲームしようか?」


と、唐突にいう。


 「どんなゲーム?」


 「あなたが勝ったら、わたしどんなことをベッドで要求されてもしてあげるわよ」


 「本当に?」


 「うそはいわないわよ」


 「逆にあなたが負けたらわたしの言うことを何でも聞くのよ、いい?」


 「オッケー!!」


と彼は喜びすぐに承諾した。



 彼女は淡々として、彼の目をちらりと見ながら言う。


 「まずね、全裸になったらだめよ、お互い、最低でもパンツは着けていてね、脱いじゃだめ。



それからね、相手に触れたらだめよ、そして、お互い挑発しあって、感じるのを我慢するの、


我慢比べね、簡単に言うとね、先に感じました、という方が負けよ」


彼は、


 「オッケー!了解、簡単だよ、ここのところご無沙汰だろう、我慢してきたからさあ、君が疲れて


いると思って、我慢には自信あり」



 彼女は言う、


「それじゃ、始めましょう、壁の時計を見て?制限時間はこれから30分よ」


「30分じゃ、楽勝だよ」


と彼は自信満々だ。



 彼はすぐにパンツ一枚になり、ベットの上にいる。


 彼女は、白いTシャツを脱ぎ、ブラとローライズのスキニーデニム姿になって鏡に


全身が映るように立った。



 彼氏からは、彼女の後姿が見え、鏡を見ると彼女の前からの表情がよく見えた。



 彼女は、両手で肩まである髪をたばねるように上へかき上げた。


 彼女のうなじから肩が良く見える。


 そして、スキニーデニムがお尻にぴったりとフィットしお尻の一部になっているかのように形が良く見えた。


 形の良いお尻はヒップアップし、そこへ食い込むスキニーデニム。


 彼女は、鏡で彼の視線を追いながら、腰をくいくいと動かした。


 鏡からは、そのたびに揺れるブラからはみ出しそうなバストが揺れるのが見える。


 彼は、目で追うというより凝視していた。


 彼女は、鏡を見ながら彼の視線を見ながら、しっかりと彼の股間を見ている。



 そして振り返り、


「もう、感じたわね、あそこがパンツが張り裂けそうなぐらいぱんぱんじゃない」



「いやあ、久しぶりだったからね、こんなに色っぽい君を初めてみたよ」


 「降参ね?」


 「うん」


 「ゆっくりと抱き合いながら寝ましょうね」


 「・・・・・・」



 彼女はすぐに「眠れる森の美女」のように眠り、かわいい寝息を立てていた。



 彼はそれを見ながら、今日も我慢の一日かあ・・・・ここまで来て、と思いながら


缶ビールのふたをあけた。